2026.11.2
「あなたなら、どうする?」答えのない問いから学ぶチーム力
みなさん、こんにちは!代表の中島です。
先日、第5回目となる社内研修会を開催しました。今回のテーマは、ケーススタディ型研修「あなたなら、どうする?」です。
介護の現場や日々の職場では、「これが唯一の正解」と言い切れないグレーゾーンの課題に直面することがたくさんあります。 今回の研修では、そうした“正解が一つではないケース”を題材に、職員一人ひとりが自分事として考え、意見を出し合いました。
今回はその研修内容と、私たちが大切にしている想いを少しだけご紹介します!
【一つの正解を探すのではなく、「視点」を広げる】
今回の研修のゴールは、「正しい答えを出すこと」ではありません。 それぞれの考え方や「なぜそう判断したのか」という理由を共有し、他の職員の視点に触れること自体が目的です。
相手の意図や背景を知ることで、現場での「判断力」「対応力」「チーム力」「コミュニケーション力」の4つの力を高めていくことを目指しています。
研修は「個人回答編」と「チーム回答編」の2部構成で行いました。

【第1部:個人回答編 ~自分が責任者ならどう判断する?~】
まずは誰にも相談せず、自分自身の頭で「責任ある立場だったらどうするか」を考えてメモしてもらいました。
扱ったケースは現場でリアルに起こり得る以下の5つです。
- 1.お気に入り職員問題
「〇〇さんじゃないと嫌だ」という利用者の希望にどこまで応え、特定職員への負担をどう分散・引き継ぎしていくか。
- 2.利用者同士の恋愛と家族の意向
本人たちの好意と、「席を離してほしい」という家族の意向の間で、どう折り合いをつけるか。
- 3.「親しみ」と「馴れ馴れしさ」の境界線
冗談や「いじり」で利用者が笑っていても、第三者や家族から見てどう映るか、接遇の本質とは何か。
- 4.人手不足の日に何を守り、手放すか
急な欠勤で通常通りの運営が難しい日、安全・約束・記録などの優先順位をどう組み立てるか。
- 5.言い分が真逆の職員同士への対応
目撃者がおらず「怒鳴られた」「注意しただけ」と主張が食い違うとき、犯人探しではなく何を目的に対話するか。
「誰のための判断か」「削れないものは何か」など、各自が判断の根拠となる理由を書き残しました。

【第2部:チーム回答編 ~みんなで話し合い、多角的に考える~】
後半は4〜5人のグループに分かれ、さらに踏み込んだテーマで対話を行いました。
- ・財布から1万円がなくなったと訴えられたら?
利用者も職員も最初から疑わずに、迅速・誠実に対応する手順とは?
- ・「仕事はできるが言い方がキツい職員」への指導は?
個人の技術だけでなく、周囲に与える影響も含めて「本当に仕事ができる職員とは何か」を議論。
- ・新人育成における「教え方」と「聞きやすさ」
ミスの繰り返しをどう減らすか。教える側の責任と、質問しやすい空気づくりを双方から検討。
- ・ご家族からの連日の細かな指摘・クレーム
ただ謝罪を繰り返すのではなく、背景にある不安に寄り添いながら職員を守る境界線をどこに引くか。
- ・責任者の指示や発言が変わってしまったとき
「言った・言わない」の追及ではなく、チームとして連絡・記録の仕組みをどう作り、上司と部下で言い合える関係を築くか。
それぞれのグループから、「そんな考え方があったか!」「確かをご家族の視点に立つと…」といった活発な意見が飛び交い、非常に深い議論ができました。
おわりに ~迷ったときはチームで考えよう~
今回の研修を通して改めて感じたのは、立場が変われば見え方も変わるということです。
- ・利用者にとってどうか
- ・ご家族にとってどうか
- ・チームとしてどうか
- ・会社としてどうあるべきか
自分ひとりの価値観に固執せず、これらの視点をバランスよく持って判断につなげていくことが大切です。
参加した職員の中から「そんな考え方もあるんだ!」という新しい気づきがひとつでも生まれていれば、今回の研修は大成功だと思っています。
介護や対人援助の仕事に「完璧なマニュアル」はありません。だからこそ、これからも迷ったときは一人で抱え込まず、チーム全員で話し合い、より良いケアと職場環境をつくっていくことが大事であると考えています。
